2015年9月9日水曜日

今じゃ言えない秘密じゃないけど。


今じゃ言えない秘密じゃないけど、夜勤はずっと苦手だった。とくに起床介助は。

声かけをして目を覚ましてもらう〜車椅子移乗〜トイレ移乗〜更衣しながらの排泄介助〜車椅子移乗〜洗面台へ移乗して口腔ケアと整容〜フロアへの移動・・・この一連の流れ、昼間の勤務であれば15分/人以上かけて行うのだけど、起床介助時に限っては10分/人以内に行うようにしていた。担当してるフロアに15人の利用者がいると、それでも最低150分はかかる。しかし実際には、その一連の流れが10分で終わらないこともあるし(失禁による全更衣等々)、その間にコールはあるし、実際には180分(3時間!)くらいはかかっていたのではないだろうか。朝の7時に起床介助を終えようと思うと、はじめの一人を起こすのは逆算して朝の4時。その時間は2時間おきに4回ある最終の夜間巡回の時間で、僕が夜勤を行うと、利用者はその時間から起こされることとなる。申し訳ないと思ってた、ずっと。けれど、そうしないと業務が終わらなかった。他の介護者はいったいどうやってそれをこなしていたのだろうか。今でもよく分からない。

介護現場での悲惨なニュースを目にすると、よくそのことを思い出す。犯罪は絶対にダメ。けど、「できやしないこと」を「できること」としてしまっている事業者や介護者たちがいる限り、こんな出来事はずっと続くと思う。

自分がしてきた朝4時の起床介助は「虐待」に相当すると思う。一方で、業務の辻褄をあわせるためにネグレクトをする(けどこの場合起床時間は6時頃となる)のもやっぱり「虐待」だ。
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ケアの質をあげるのは簡単だ。問題は研修とか教育とかじゃなくて、一人一人の給料を上げて、そのうえで人員を増やせばいい。ただそれだけのこと。ケアが本当に大切であるのなら、相応のお金をかければいい。そうすれば、おかしな人たちやおかしな仕組みは淘汰されて、それなりの資質を持った人たちによる、ムダ・ムラ・ムリのないケアが実現される。無理を承知で言うならば。

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僕自身「できやしないこと」を続けてきたけれど、もうそれを「できる」とは言えそうにない。「介護失格」なのだろう、たぶん。けれど。ダメなものはダメと言えるようになったから。

2014年12月27日土曜日

Mijk van Dijk @ WOMB Tokyo playing Denki Groove - Niji (Mijk van Dijk-Re...


くりかえす事もタマにある ぼんやりとただ意味なく
遠く短い光から 水のしずくはねかえる
ゆっくり消える虹みたく トリコじかけになる